■模様
七宝繫ぎ(両端のとがった同じ大きさの長円形を円形状にしたものの連続文様。正倉院裂をはじめ、舞楽装束、近世の七宝焼や陶磁器にも用いられた。)のアレンジ。
酢漿草(かたばみ)の花弁のようなハート型の四弁の花と、菊花のような青い花を図案的に配する。
■色
地色は左灰白色(かいはくしょく)、右端部分生成り色。模様部分は蜜柑色と肌色、露草色と錆納戸(さびなんど)のそれぞれ二色。
■織
地の部分は輪奈(パイル織)にするために横に織り込む銅線を通さない事により平面とし、輪奈織の模様の部分を浮かび上がらせている。
●評
ハートに糸を通したビーズアクセサリーの編み込み模様のようですね。明治大正期の乙女心も紡がれているのでしょうか。心華やぐ作品です。
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